小説 まちへかえろう

まちへかえろう

二ば毬を

 てっぽうとかぜ


 化け物が海で青い不思議なびんをひろいま
 
した。とても美しいびんでした。とてもとて

もとうめいなびんでした。たとえば人がいっ

しょうのうちで流すなみだをあつめてけっし

ょうさせてもこんなとうめいなびんはできな

いでしょう。このびんはどこから流れついた

のでしょう。



ひろったのは化け物でした。


 化け物は、夜がかかえる星のあいだをふら

ふらとさまよっていました。化け物はやぶれ

た夜をぬうしごとをしていました。どうして

そんなしごとをしていたのでしょう。たとえ

ばながいてっぽうがありました。たくさんの

ひとはよるかなしみました。よるがやってく

るとよるをてっぽうでうったのです。おおき

なおとやちいさなおとがたくさんすると、よ

るのそらにはたくさんのあながあいてしまう

のでした。そして化け物はみにくかったので

した。

2

 よるに白いカーテンがさがると、化け物は

かなしみました。よるのそらがみたかったの

です。ほしのかがやくそらがみたかったので

す。かぜをふくろにつめました。化け物がせ

なかにせおっているふくろをひらけると、か

ぜがこきゅうでもするようにはいりこみまし

た。かぜがはいるとふくろはちがかようよう

にどくんどくんとゆれているのでした。化け

物はかぜをあつめました。みにくかったから

でした。たくさんのちいさなあなや、おおき

なあなからかぜがほそくぬけていきました。

つづく
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by junko-oo1 | 2007-02-08 16:36


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