まちへかえろう3.4

まちへかえろう3.4

 化け物はいつも「それはちがう」がくちぐ

せでした。「それはちがう」というたびにふ

くろからかぜがにげていきました。かぜはそ

んなことばがすきではなかったので、どんど

んふくろからにげていくのでした。それでも

化け物にとって「それはちがう」はとてもや

さしいことばにきこえました。だから、まる

でくちぶえでもふくように「それはちがう」

となんどもつぶやくのでした。

4
 化け物はひとりになりました。びんがうみ

にながれついたのは化け物がひとりになった

ときでした。化け物はちいさなてのひらにび

んをつつみました。びんはとてもあたたかで

す。まるでうまれたてのひよこのようでした。

びんをのぞきこみました。なにがみえたので

しょう。化け物はたくさんのことをかんがえ

ました。だってこんなすばらしいことはない

からです。化け物のこころのなかにはちいさ

な花がたくさんさきました。そして花はつつ

ましくおっとりとしているのでした。やさし

いじかんがながれました。

つづく
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by junko-oo1 | 2007-02-09 11:57


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